宿衛所(スギソ/スグィソ:숙위소)
1777年から1780年まで、一時的に設置された王の護衛官庁。この官庁は洪国栄(ホン・グギョン)の失脚と共に廃止されている。
熟手(スクス:숙수)
男性料理人。外焼厨房として祭りや宴会の料理をつくる。→待令熟手(テリョンスクス:대령숙수)
ススン(스승)
師匠の意。先生と訳されることもあるが師匠の方がニュアンスが近い。
固有語のため漢字はない。通常ススンニムと呼ばれる。(ニム=様)
スニム(스님)
僧侶への尊称
拾妾(スプチョプ:습첩)
離縁された女への一種の救済的慣行。
離縁された後、明け方大通りに行き、最初に出会った男に拾われ妻となること。拾う側の男性の身分などは一切問われないため、金持ちであろうが両班であろうが奴婢であろうが既婚であろうが、誰であろうと女を拾う権利を持つ。
そのため、嫁を取ることができなかった者が拾う側になることが多かったが、運良く両班などに拾われる女もいた。
後者を貴妾(クィチョプ:귀첩)という。
水刺(スラ:수라)
王の食事
水刺間(スラッカン:수라간)
≒御廚(オジュ:어주) 王と王妃の食事を作る内焼厨房を水刺間(スラッカン)という。
垂簾聴政/垂簾聽政(スリョムチョンジョン:수렴청정)
王が幼い年齢で即位した時、王大妃(ワンテビ)や大王大妃(テワンテビ)がこれを助けて政治を行ったこと。 王大妃が臣下に面会する時、その前にスダレを垂らしたことに由来する。
承恩尚宮(スンウンサングン:승은상궁)
王の寵愛を受けた宮女が封ぜられる正五品の尚宮(サングン)
尚宮には内人(ナイン)として15年働かなければなれないため、お手つきになると破格の昇進ができる。
さらに寵愛されれば正式に後宮に列挙される。残念ながら寵愛されなければ、王の身辺の世話をする堤調尚宮(チェジョサングン:제조상궁)となることもある。
特別尚宮(トゥクピョルサングン:특별상궁)ともいう。
承政院(スンジョンウォン:승정원)
王命の出納を管掌した官庁。長官は正三品都承旨(トスンジ:도승지)。都承旨も含めて6名の承旨がいた。左承旨(チャスンジ:좌승지)・右承旨(ウスンジ:우승지)・左副承旨(チャブスンジ:좌부승지)・右副承旨(ウブスンジ:우부승지)・同副承旨(トンブスンジ:동부승지)で、6名とも基本的に正3品堂上官だったが、従2品だったこともあった。その他にも正7品注書(チュソ:주서)が2名と書吏(サリ:서리)が28名いた。承旨は基本的に他の部署を兼務しており、承旨は経筵参賛官・春秋館修撰官を兼ねることが通例だった。 また、都承旨は弘文館直提學を兼ねていた。
升遐•昇遐(スンハ:승하)
天子の死去を表す敬語。
朝鮮王朝のドラマでも使用されている言葉だが、儒学の名分論によれば天子だけが使用できる言葉であるため、実際には使用してはいけない。
承文院(スンムノン:승문원)
外交文章を管掌した官庁。中国の王朝に対する外交を意味する事大と、女真や日本などの周辺蛮族に対する外交を意味する交隣に関する文章を担当した。。事大交隣(サデキョリン:사대교린)