トンイ考2 チャン・ヒビンとの戦い

トンイ考2 チャン・ヒビンとの戦いはトンイ考の後続サイトです。韓国時代劇トンイについて歴史的背景などを考察します。

淑儀(スグィ)とは?

      2012/12/21

[ad#300-250]史実では1694年6月2日、仁顕王后(イニョンワンフ:인현왕후)の復位という慶事とともに昇格したトンイこと崔氏ですが、ようやくドラマ内でも淑儀(スグィ:숙의)となりましたね。

本当なら延礽君(ヨニングン:연잉군)昑(クム:금)は淑儀崔氏から生まれるのですが、ま、それは置いておくとしましょう。

さて、今回は復習の意味も兼ねて、内命婦の品階について説明したいと思います。

以下がその一覧です。

 

内命婦(ネミョンブ:내명부)の品階(後宮のみ)

正一品(チョンイルプム:정1품)  嬪(ピン:빈)
従一品(チョンイルプム:종1품)  貴人(クィイン:귀인)
正二品(チョンイプム:정2품)  昭儀(ソウィ:소의)
従二品(チョンイプム:종2품)  淑儀(スグィ:숙의)

正三品(チョンサムプム:정3품)  昭容(ソヨン:소용)
従三品(チョンサムプム:종3품)  淑容(スギョン:숙용)
正四品(チョンサプム:정4품)  昭媛(ソウォン:소원)
従四品(チョンサプム:종4품)  淑媛(スグォン:숙원)

 

史実同様ドラマでもトンイこと崔氏は、淑媛(スグォン:숙원)淑儀(スグィ:숙의)と昇格しています。NHKの字幕では「スギ」となっていましたが、「スク・ウィ」が連音化して「スグィ」となります。

ここで注視したいのが、嬪(ピン:빈)のみが直接王から名が与えられることです。

トンイは後年淑嬪崔氏(スクビンチェシ:숙빈최씨)となりますが、偶然にも淑媛(スグォン)淑儀(スグィ)と同じ「淑」の字が使われました。、前者は固有の名称で、後者2つは品階固定の名称ですので、その差を把握しておくべきでしょう。

ちなみに嬪(ピン:빈)の名称によって格が違うということはありません。ですので、禧嬪張氏(ヒビンチャンシ:희빈장씨)は「禧」という字だから「淑」より上ということもありません。長幼の序などはあるものの、あくまでも同格となります。

 

ところで、仁顕王后(イニョンワンフ)は淑儀牒紙(スグィチョプジ:숙의첩지)という言葉を使って、トンイに昇格を知らせましたが、これは明らかな誤用です。

四品以上には教旨(キョジ:교지)、五品以下には牒紙(チョプジ:첩지)と規定されています。

正五品の承恩尚宮(スンウンサングン:승은상궁)に封ぜられた時には牒紙でよかったのですが、今回は従二品淑儀への冊封ですので、教旨としなければなりませんでしたね!

 

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