梅の花、世が世なら・・・
2012/12/21
[ad#300-250]湯葉と豆腐のチェーン店「梅の花」のCMを目にすることがよくあるのですが「世が世なら、場所が場所なら・・・」と、つい思ってしまいます。
今回は朝鮮王朝と梅の関係を、ちょっと変わった角度から見てみましょう。
宮中で特に王に対して使う言葉は、一般的な言葉とは区別して使われています。
たとえば、王の顔は「龍顔(ヨンガン:용안)」や「聖顔(ソンガン:성안)」、王の涙は「龍涙(ヨンル:용루)」、王の体は「玉体(オクチェ:옥체)」、王の手は「御手(オス:어수)」、王の食事は「水刺(スラ:수라)」などです。
漢字で「龍」「聖」「玉」「御」などがつくと、大体が王にまつわるものです。
そのなかでも、少々特殊なのが梅です。
上の写真は王専用のオマル「メファトゥル(매화틀)」です。メウトゥル(매우틀)ともいうのですが、王はトイレに行って用をたすわけではなく、このメファトゥルを使って部屋で用を足しました。
そして、王の大便を梅花(メファ:매화)といい、王の小便を梅雨(メウ:매우)といいました。とっても雅やかな言葉ですが、けっして芳しいものでなく臭うものでした(笑)
この2つ、ワインのようなものでもありました。この言葉だけでは語弊があるのですが、日々、内医院では観察をして、王の体調把握に務めたのです。臭いを確かめることはもちろん、時にはテイスティングもしました(汗)
現代日本では和風レストランをも連想させる「梅の花」ですが、朝鮮の宮中では王の大便を連想させたわけです。もっとも、梅の花の絵を「梅花図(メファド:매화도)」と言って愛でていたので、シモの話ばかりではないのですが・・・。
春になり、梅見に行く方も多いかも知れませんが、お弁当を楽しんでいるときには、けっしてこのことを思い出されませんように!
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