運命の1701年。ドラマの描写と史実とのすり合わせは? トンイ第48話解説(あらすじ含む)
2014/03/07
[ad#300-250]ハン・ヒョジュ、チ・ジニ主演、イ・ソヨン、ペ・スビン、パク・ハソン出演の韓国時代劇トンイ(同伊:동이)の第48話の解説(あらすじ含む・ネタバレあり)です。
今まで以上に不穏な空気が漂う宮中ですが、それもそのはず、運命の1701年(粛宗27)に突入したからです。
実は日本でも大事件が起きた年です。忠臣蔵の原因となった浅野内匠頭による吉良上野介義央への刃傷が怒ったのも同じ年なのです。
さて、今回は、当時の史実とドラマの描写の差異のすり合わせを行ってみましょう。
世子(セジャ:세자)の変更?
史実的にはそのような動きはありませんでした。過去記事にまとめています。(※史実的ネタバレあり)
延礽君(ヨニングン:연잉군)昑(クム:금)に弟が!
1699年(粛宗25)6月13日に朴氏が王子・昍(훤:フォン)を生んでいます。ドラマ内にはふたりとも登場しませんが、延礽君はこの5歳違いの異母弟をとても可愛がったと記録されています。
また、ドラマ内では粛宗(スクチョン:숙종)の延礽君に対する可愛がりぶりが半端ありませんが、史実的には、フォンをものすごくかわいがったとされています。
現在の韓国でもそうですが、マンネと言って末っ子を特に可愛がる慣習があります。これを王がやってしまうと後継者問題が勃発するのですが、残念ながらフォンは粛宗が亡くなるよりも先に夭折しています。
ユン氏がまだ生きている?
これもまた史実と大きく異なる点です。禧嬪(ヒビン)の母・坡平尹氏(パピョンユンシ파평윤씨)は1698年に亡くなっているため、トンイとクムを亡き者にしようとしたり、巫女(ムーダン)と悪事を画策したりすることはできませんでした。
トンイの中では禧嬪張氏(ヒビンチャンシ:희빈장씨)は家族の欲望に巻き込まれがちですが、これから起きることはすべて彼女の欲望が産んだ結果です。
史実の要素から見ると、禧嬪張氏がドラマ内で仁顕王后(イニョンワンフ:인현왕후)を生かしてはおけないと思ったことは事実ですが、その動機として世子の王位継承問題が絡んでくるというのはミスリードです。
また、王位継承権を持つ王子は世子(セジャ)以外にも延礽君とフォンの合計3名がいたわけで、世子への王位継承を確固たるものにするために中殿(チュンジョン:중전)を葬ったところで、さほど大勢は変わりませんでした。
【参考】 韓国歴史年表トンイ編 ・・・ 粛宗代の史実年表。性格的にあらすじのネタバレも含まれます。
第49話に続く
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