トンイ考2 チャン・ヒビンとの戦い

トンイ考2 チャン・ヒビンとの戦いはトンイ考の後続サイトです。韓国時代劇トンイについて歴史的背景などを考察します。

菊花茶(クッカチャ) トンイ第7話 解説(あらすじ含む)

      2013/03/11

[ad#300-250]ハン・ヒョジュ、チ・ジニ主演、イ・ソヨン、ペ・スビン、パク・ハソン出演の韓国時代劇トンイ(同伊:동이)の第7話の解説(あらすじ含む・ネタバレあり)です。

張玉貞(チャン・ オクチョン:장옥정)に呼ばれ就善堂(チュィソンダン:チソンダン:취선당)に行ったトンイ。そこでオクチョンに菊花茶(クッカチャ:국화차)を振舞われました。

日本だとこういった場合、『茶でも進ぜよう』となるのでしょうが、韓国時代劇の場合には、この菊花茶の登場頻度がものすごく高いですよね?一体なぜなのでしょうか?

菊花茶

朝鮮には茶がなかったということはありません。一節には新羅(シルラ:신라)善徳女王(ソンドンニョワン:선덕여왕)の頃には中国から流入していたと言われています。また、明確には統一新羅期の828年に、とある僧が茶を持ち帰ったとの記録があります。

その後王朝が高麗(コリョ:고려)に変わり、仏教の隆盛とともに僧侶や上流階級の文人の間で嗜まれるようになりました。けれども、朝鮮時代に入ると仏教が抑圧され儒教が隆盛を極め、僧侶の地位も低下したため、必然的に喫茶の風習も廃れていきました。

それでも、一部の僧侶は栽培を続け喫茶し、王族や両班たちは明から茶を輸入して嗜んでいました。けれど、壬辰倭乱(イムジンウェラン:임진왜란:秀吉の朝鮮出兵)により、宮中での喫茶の風習は完全に廃れてしまいました。

このような状況で発達したのが菊花茶や柚子茶のような茶外茶です。名前に茶とついていますが、正確には湯です。

日本にも茶外茶は多くありますが、江戸中期以降に茶が多く流通していたため、茶外茶よりも茶自体が発展普及しました。朝鮮では茶の代替品を模索する必要があったため、高級な茶外茶も発展していきました。制約を受けることで別の文化が発展する一例ですね!

ところで、茶(チャ:차)という字ですがタ(다)とも読みます。皆さんよくご存知のドラマ茶母(タモ)のときの読みは『タ』ですよね!

ちょうど太陽を抱く月(ヘルル プムンタル:해를 품은 달)の今日の解説でも、韓国の漢字の読みは一音がほとんどで、二音あるのは珍しいという記事を書いたのですが、こうやって記事を書いている最中に『そういえば茶も二音だな』と、改めて気が付きました。

個別に知っていることがなかなかリンクしないなんて・・・。歳は取りたくないものです(笑)

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