監察府(カムチャルブ)とは? トンイ第9話解説(あらすじ含む)
[ad#300-250]ハン・ヒョジュ、チ・ジニ主演、イ・ソヨン、ペ・スビン、パク・ハソン出演の韓国時代劇トンイ(同伊:동이)の第9話の解説(あらすじ含む・ネタバレあり)です。
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監察府(カムチャルブ감찰부)という新たな組織が登場しました。これからのストーリー展開にも欠かせない部署なのです。監察府とは一体どういったものなのでしょうか?
まず、結論から言うと監察府(カムチャルブ)の存在はフィクションです。このような組織は宮女の組織にはありません。ドラマでは数十人の宮女が所属していて、他の宮女を監察・監督する最高の部署のような扱いですが、完全なフィクションなのです。
宮女が所属する実際の主要部署は下記の7つです。
- 至密(チミル:지밀) 王や王族の衣食住の世話をする最高の部署
- 針房(チンバン:침방) 衣服を作る部署
- 繡房(スバン:수방) 刺繍を行なう部署
- 焼廚房(ソジュバン:소주방) 食事を作る部署。内外(ネ・ウェ:내・외)がある。
- 生果房(セングァバン:생과방) 菓子を作る部署
- 洗踏房(セタッパン:세답방) 洗濯をする部署
- 洗水間(セスガン:세수간) 水を扱う部署(洗顔や風呂)
至密(チミル)が一番格上で、続いて針房(チンバン)・繡房(スバン)までが宮女の中でも上位に入ります。それ以下の部署は格下とされています。下位4つの部署は水を使うのも特徴的です。
トンイこと淑嬪崔氏(スクビンチェシ:숙빈최씨)は、上記のような宮女のための下働きムスリ出身とされることも多いですが、実際には針房(チンバン)に所属していた宮女です。また、張玉貞(チャン・ オクチョン:장옥정)も針房出身です。
余談ですが、チャングムに出てきた水刺間(スラッカン:수라간)は内焼廚房(ネソジュバン)の別称です。あまり格の高くない部署だということがわかると思います。
話を本題に戻します。監察する部署はないと述べましたが、実は監察する尚宮(サングン)はいるのです。名称にもひねりがなく監察尚宮(カムチャルサングン:감찰상궁)と言います。
現在知られているのは各宮に2名ずつだったということですが、これは王族が独立して運営する宮のことですので、600名ほどの宮女が所属していた昌徳宮(チャンドックン)では、もう少し多かった可能性があります。
彼女たちの宮女たちの職責は勤怠管理と賞罰管理です。ある程度古参の尚宮は対象外で、主に尚宮に上る前の内人(ナイン)や見習い宮女の監察を行いました。最高では流罪を言い渡すほどの権限を持っていました。
どの文献を見ても所属が明らかにされていないのですが、監察という性格上完全に独立していたのか、或いは至密(チミル)に所属していたものと思われます。
宮女とは王族の世話を行なうのが業務ですので、ドラマのようにそれらを監察する人間があんなに多くいるというのは効率が悪いでしょうし、そもそもあんなに人数は必要ないわけです。宮女が悪いことばかりしているのなら別ですが(汗)
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