トンイ考2 チャン・ヒビンとの戦い

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天灯はあったのか? トンイ第4話 解説(あらすじ含む)

   

[ad#300-250]ハン・ヒョジュ、チ・ジニ主演、イ・ソヨン、ペ・スビン、パク・ハソン出演の韓国時代劇トンイ(同伊:동이)の第4話の解説(あらすじ含む・ネタバレあり)です。

ようやくハン・ヒョジュとチ・ジニが登場し、次回から本格的にドラマが動くことを予感させるエンディングでした。

チ・ジニが演じているのは、第19代粛宗(スクチョン:숙종)ですが、現在韓国で放送中の馬医(マイ:마의)にも粛宗が登場します。といっても、父・顕宗(ヒョンジョン:현종)の代のお話なので、幼い世子(セジャ:세자)としての登場で超端役です。

興味のある方は下記サイトをご覧ください!

●姉妹サイト紹介● イ・ビョンフン監督最新作『馬医』の特集サイト → 馬医(マイ:마의)

 

トンイ第4話

さて、今回も歴史的な解説をする部分はほとんどありませんでしたので、熱気球様の紙風船・天灯(てんとう)について考察します。

まず最初に断っておきます。個人的に風俗史は苦手なので明確なので、断言できるレベルの記述でないことを心に留めてお読み下さい。

韓国時代劇では日本の時代劇では絶対にやらない歴史考証をぶん殴るような手法がよく取られます。

庶民の衣装にカラフルな色が付いているのは序の口で、1400年前の新羅(シルラ:신라)に透明なグラスが登場したりしても驚いてはいけません(笑)

そのため、視聴する側のリテラシーが高くないと、描写されているものが当時からあったと錯覚してしまうことがあります。今回登場した天灯(てんとう)のシーンもその一つです。

天灯は1300年代の中国では存在が確認されているので、当然ながら朝鮮にも伝わっていると思われます。けれども、朝鮮では紙は大変貴重なものでした。親切なおじさんがトンイに天灯をあげるシーンがありましたが、とんでもなくお金持ちで慈悲深い人でなければそんなことはできません。

そんな貴重な紙を庶民が空に飛ばすなんてことは考えられません。現代の感覚で言えば、数万~数十万円を手づかみししてばらまいているような感覚でしょう。

また漢城府(ハンソンブ:ソウルのこと)も江戸の町同様に火事に弱い都市でした。家の構造物が木と紙と藁葺き出できていたためです。江戸の町ほど瓦の普及率が高くなく、ほとんどが藁葺きだったため、引火してしまうと大火が出るような危険なことはできないはずなのです。

以上の2点から、あのシーンは創作であることが考えられます。ただし、少量の天灯を上げるという風習が会った可能性は否定出来ませんので、もし今後分かれば紹介したいと思います。

ところで、天灯ですが、個人的にやったことがあります。タイでは11月の中旬に陰暦にあわせてロイガトーン(ロイクラトン)という精霊流しが行われます。バンコクでは精霊流しが主流なのですが、北のチェンマイなどではコムローイ、またはコムファイと呼ばれる天灯を空に飛ばす風習が主流です。

このコムローイも起源は中国の風習なのですが、北の風習が南下してきてバンコクでも行われるようになっています。ボク自身はバンコクで何度かやったのですが、見事に暗い空に舞い上がり見えなくなります。

たまにしっかりと温まらないうちに手を話してしまい、途中で墜落させるアンラッキーな人もいますが(笑)

韓国はお隣の国なので地理的な感覚もあると思いますが、タイは意外とどこにあるかわからないという人も多いのではないでしょうか?けれど、タイも朝鮮同様に清の冊封国でした。もっとも、その影響力は雲泥の差があり、タイは貿易の実利をとってメンツなどそうこだわってない感じです。

このように、韓国時代劇を見ながら朝鮮の歴史や風俗の知識を得るだけでなく、中国の王朝による影響や他の周辺国との比較をするのも一興だと思います!

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