チョンスの帰還、義禁府都事とは?
2012/12/21
[ad#300-250]トンイ第48話、ついにチョンスオラボニが都城に帰って来ました。
個人的にはトンイの復位と同時に早馬を出すぐらいのタイミングで良かったんじゃないかと思ったのですが、演出の都合で帰還が遅くなったのでしょう。
重い病でも患いそうな描写もしてましたが、あれはなんだったのでしょうね(笑)
さて、チョンスは都城への帰還とともに、反逆罪などを扱う義禁府(ウィグムブ:의금부)の都事(トサ:도사)となりましたね。訳では重職と出ましたが、実はたいして高位ではありません。
朝鮮王朝の法典・経国大典(キョングクデジョン:경국대전)による義禁府のヒエラルキーは以下のとおりです。
文官の従1品判事(パンサ:판사)1名を筆頭に、正2品知事(チサ:지사)1名、従2品同知事(トンジサ:동지사)2名の計4名が、いわゆる高官とされる堂上官(タンサングァン:당상관)で、他の部署との兼任でした。
その下に実働部隊の従4品経歴(キョンニョク:경력)2名、 従5品都事(トサ:도사)4名がおり、合計10名で羅将(ナジャン:나장) 250名(232名とも)を統率していました。
シム・ウンテクが正5品司憲府持平(サホンブ チピョン:사헌부 지평)ですので、チョンスの役職は、格で言えば一段階下ということになります。
ところで、延礽君(ヨニングン:연잉군)昑(クム:금)はチョンスのことを外叔(ウェスク: 외숙)と呼んでいましたね。日本だと「おじ」と「おば」は曖昧に使いますが、現代の韓国においても叔父・伯父・外叔父などは厳密に区別されます。
そのため、母方の男兄弟には「外」をつけるのです。外叔(ウェスク: 외숙)とは母方の叔父のことをいいます。外叔父(ウェスップ:외숙부)の短縮形です。
ついでですので、伯父と叔父についてまとめておきます。時代劇ではよく出てくる言葉ですので、覚えておくと上下関係がつかみやすくなると思います。
- 伯父(ベップ:백부) 現代語ではクナボジ(큰아버지)をよく使う 父の兄
- 叔父(スップ:숙부) 現代語ではチャグナボジ(작은아버지)をよく使う 父の弟
- 三寸(サムチョン:삼촌) 父の兄弟(男)
- 外三寸(ウェサムチョン:외삼촌) 母の兄弟(男)
現代劇でもよく使われる三寸(サムチョン)・外三寸(ウェサムチョン)ですが、打ち解けた間柄のときはこの表現を使います。韓国では親等を寸(チョン:촌)であらわすため、3親等のことを指します。日本にはない面白い呼び方ですね!
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