ケドラとの再会。訳されなかった『友』という言葉 トンイ第41話解説(あらすじ含む)
[ad#300-250]ハン・ヒョジュ、チ・ジニ主演、イ・ソヨン、ペ・スビン、パク・ハソン出演の韓国時代劇トンイ(同伊:동이)の第41話の解説(あらすじ含む・ネタバレあり)です。
ケドラとトンイの再会のシーン。
とても感動的な涙をそそるシーンでしたが、少々訳が残念でした。
なんだか先週も同じような記事を書きましたが、今回もそんな記事になってしまいました。
それについての言及と、ケドラの名前の由来についての詳細説明も加えていきます。
エントリー名の通り、あの感動的なシーンでは、ダイレクトに『友』という言葉が訳されていませんでした。実は、イ・サンでも同じ現象が起きていて、とても重要なシーンにもかかわらずガックリ来たことがあります。
ひょっとすると、男性の翻訳者なら、どちらのドラマの訳にも『友』としっかりと入れたのかもしれません。この辺りは男女差なのかもしれませんが、男性は特に『友』という言葉には弱いんですよね。
少年誌の漫画なんてほとんどが友情物語ですよね?だから、今回のトンイ41話でも、キーワードとなる『友』という言葉が端折られていて、またガックリ来てしまいました。
以下がイ・サンの当該ページです。
ケドラとの再会シーン
では、実際に見て行きましょう。
日本語セリフ: 本当にケドラなの?一緒に遊んだ、あのケドラなの?
韓国語セリフ: 게둬라 정말 너니? 내 동무, 게둬라가 맞는 거니?
韓国語読み: ケドラ チョンマル ノニ? ネトンム ケドラガ マンヌンゴニ
韓国語直訳: ケドラ、本当にアナタなの?わたしの友、ケドラなのね?
どうでしょう?かなりニュアンスが違いませんか?トンム(동무)というのは、中国語の朋友(ポンヨウ)から来ている言葉です。訳を『友達』にすると野暮ったくなるし、日本語の感覚だと『友』にしても男っぽいのかもしれません。
ボクが意訳するとしたら『幼なじみ』に留めておくと思います。『一緒に遊んだ』より乖離が少ないですよね。
『ケドラ、本当にアナタなの?幼なじみのケドラなのね?』だと、スッキリしませんか?
ケドラの名前の由来
さて、ケドラの名前の由来のところも、かなり順序があべこべになっていました。説明する要素の多いセリフなので、ここは仕方なかったのかなと思いますが、目で見る字幕と、音からわかる意味とがマッチしない妙な感覚がありました。
セリフ: 「ケドラ」なんて名前、おじさんしかつけないもの。「そこに置いておけ」そういう意味でしょ?黄泉の国の使者に連れて行かれないようにって。
直訳: アナタのお父さんが、「おまえ長生きしろ」って、直符使者に「そこに置け」・・・そうしてつけた名前じゃない、アナタ。
最初にケドラの名前を聞いた時には、ケは犬のケー(개)かと思っていましたが、そこ(コギ:거기)の短縮形のケ(게)何ですよね。
直符使者(チョスンサジャ:저승사자)は閻魔大王などが派遣する地獄の使者です。アラン使道伝・アランサトデン(アランサットジョン:아랑사또전)を見たことがある方はピンとくると思います。
日本には定着してない中国由来の概念ですが、韓国ドラマには現代ドラマでも頻繁に出てくる名称なので、覚えておくとリスニングの役に立つと思いますよ。
もう一つの41話の主要エピソードについては、過去記事にまとめています。
【参考】 韓国歴史年表トンイ編 ・・・ 粛宗代の史実年表。性格的にあらすじのネタバレも含まれます。
第41話に続く
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