朝鮮の鳳凰 太陽を抱く月 第17話解説(あらすじ含む)
キム・スヒョン、ハン・ガイン主演韓国ドラマ、太陽を抱く月(ヘルル プムンタル:해를 품은 달)第17話の解説(あらすじ含む・ネタバレあり)です。
イ・フォンはついにヨヌをウォルとしてではなくヨヌとして自分のそばに置くこととなりましたね。大殿に隠し部屋を用意するなんて、あまりにも無理のある設定ですが、そこはスルーしておきましょう(笑)
第17話は印象的なシーンが多い回でしたが、もう一つの鳳簪(ポンジャム:봉잠)をフォンがヨヌに渡すところも印象的だったのではないでしょうか?
今回はそのモチーフになっている鳳凰についてのお話です。以前、鳳簪(ポンジャム)についてまとめた記事はこちらです。 → 鳳簪(ポンジャム) 太陽を抱く月 第5話解説(あらすじ含む)
以前の記事でも『必ず一対のつがいとして描かれています。実は鳳がメスで凰がオスなんです』と紹介しましたが、左の画像を見ればわかるように鳳凰の尾のデザインが異なっていることがわかると思います。
このようにオスとメスをしっかり分けて描くのが朝鮮風の鳳凰です。
上のものは昌徳宮(チャンドックン:창덕궁)仁政殿(インジョンジョン:인정전)、下のものは昌慶宮(チャンギョングン:창경궁)明政殿(ミョンジョンジョン:명정전)のものです。
ところが、近代に入り朝鮮王朝が終演を迎え、日本の統治を経て韓国になってから、とても困ったことが起きてしまいました。
1967年に制定された『大統領標章』では、オス・メスの区別のない鳳凰が採用されてしまったのです!
上の画像が『大統領標章』なのですが、この鳳凰は両性具有なのか、どちらもオスなのか、はたまたどちらもメスなのかわからない、完全に同一デザインとなっています。しかも、制作の経緯もわからないというオマケ付きです。
朝鮮王朝はあらゆるものが停滞していた代わりに儒教的思想により普遍性もありましたが、韓国となってからはなんでもやっちゃえ的になっていて、あとから理由を付加する事が多いように思えます。
朝鮮時代のように『名分(ミョンブン)』がなければ何もできないようでは困りものですが、せめて残っている伝統と様式は壊さずに活かしてほしいものです。
ちなみに、日本でも日頃お世話になっているおなじみの鳳凰がありますよね?10円玉と1万円札には鳳凰がモチーフとして採用されています。
1万円の方はツガイではありませんが、日本に鳳凰が渡ってきた頃にはツガイの概念が薄れていたようで、平等院鳳凰堂の公式見解では、特に雄雌の区別がないということになっているようです。
第18話に続く
太陽を抱く月OST 時間に逆らって(シガヌル コスルロ:시간을 거슬러) リン(린:LYn)
月の光が沈む(タルビチ チゴ:달빛이 지고) ヘオラ(해오라:Heora)
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