韓国歴史ヒストリア

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ケベク考

      2012/11/26

ケベクとは? 百済(ペクチェ:백제)末の悲運の将軍・階伯(ケベク:계백)です。

日本人にはあまり馴染みがないかも知れませんが、日本人が織田信長・豊臣秀吉・徳川家康を知っているように、韓国人は、三国時代末期のそれぞれの国の名将、高句麗(コグリョ:고구려)の淵蓋蘇文(ヨン・ゲソムン:연개소문)、新羅(シルラ:신라)の金庾信(キム・ユシン:김유신)とともに、知らない人がいないくらい有名な人物です。

滅亡した国の将軍ということで、出生はもとより経歴のほとんどが記録として残っていません。 ただし、三国時代の終焉から約400年後の1145年に高麗王の王命により編纂された、朝鮮半島の最古の歴史書・三国史記(サムグクサギ:삼국사기)で、儒者で歴史家の金富軾(キム・ブシク:김부식)は、階伯(ケベク:계백)に対して異例の取り上げ方をして、その最後をドラスティックに描いています。

なぜ異例かというと、高麗(コリョ:고려)は新羅に続く統一王朝として、新羅の正当性を声高に訴え、滅亡した高句麗や百済を蔑無傾向にあるからです。

しかも、百済にいたっては最悪な国として描いています。そんな中でも階伯(ケベク:계백)の忠臣ぶりを美徳として描いたのです。

 

このような経緯から、ドラマ・ケベクは、三国史記・百済本に残っている百済滅亡のシーン以外は、フィクションがふんだんに盛り込まれています。

記録がない以上脚色するしか無いのです。 それでも、周辺国中国や日本の記録、断片的に史実を訴える遺跡や遺物などから、ある程度当時の状況を推察することができます。

ケベク考では、そんな断片から史実を紐解き、ドラマ・ケベクとの溝を埋める作業を置こなていきたいと思います。

 

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