ケベク特番の矛盾点は?
2012/11/26
先日、ケベク第一話の放送前にBSフジで放送された『ケベク』歴史大作を徹底解析という特番を見ました。
内容はそんなに深いものではなかったので早送りで見たのですが、そこに出てきた朝鮮半島の地図には驚かずに入られませんでした。
高句麗(コグリョ:고구려)・新羅(シルラ:신라)、そして階伯(ケベク:계백)が所属している百済(ペクチェ:백제)がほぼ3等分して、完全な三つ巴状態を彷彿とさせるものでした。
これを見ただけで、三国時代についての知識のない人が番組を編集したことがわかります。番組に使用した地図をキャプチャーするわけにも行かないので比較しにくいかもしれませんが、とにかくほぼ均一な3等分でした。
左の地図が当時の正しい勢力図です。百済(青紫)は新羅(山吹色)の半分以下の版図しかありません。
高句麗については、半島には収まらず、現在の中国東北部にまで広がっていました。百済(ペクチェ:백제)4 新羅の隆盛・百済の衰退・ケベクへをご覧いただければわかると思います。
一見百済が劣勢のように見えますが、この3国がどこと同盟を結ぶか、また中国の王朝唐や日本と同盟を結ぶことでそれぞれの国に挟撃作戦を敢行できるため、けっして版図=国力とも言い切れませんでしたが、一国単位で見ると百済が若干劣勢だったことは否めませんでした。
ドラマを視聴するための予備知識として、当時のパワーバランスがどのようなものだったか把握していたほうが、深く理解できると思います。
その点ではケベクの特番は瑕疵があると言わざるを得ません。もし、再放送することがあるようでしたら、地図の差し替えを切に願います。
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