韓国の歴史教科書に変化 壬辰倭乱が壬辰戦争に
2012/11/26
韓国の歴史教科書の記述が変化し始めているようです。
1592年の秀吉の朝鮮出兵「文禄の役」を壬辰倭乱(イムジンウェラン:임진왜란)と表記していたのが壬辰戦争(イムジンチョンジェン:임진전쟁)になるのだとか。
1636年の清による朝鮮侵攻、丙子胡乱(ピョンジャホラン:병자호란)も丙子戦争(ピョンジャチョンジェン:병자전쟁)になります。
厳密にいうと「韓国史」などの朝鮮半島の国史ではなく、東アジア史という広域の視点を持った教科書に採用された表現です。
もともと採用されている「乱」という表現は、被害者意識が全面に出た朝鮮王朝の立場から付いた呼称だし、「倭」や「胡」というそれぞれの国家に対する呼称も、失礼千万な表現。
周辺蛮族・オランケが乱を起こしてけしからんという意味合いが強かったのです。
東アジアでは干支は共通認識できるため、この変更は歓迎されるものかもしれません。
現在の東アジア3国(北朝鮮を入れると4国)の歴史は、昔から密接に絡み合い、パワーバランスが絶妙に推移していたので、ピンポイントでその場面を切り取ってしまうと、正しく歴史が認識できないことも多いです。
そのため、この東アジア史という視点や、名将の変更には大いに意義があります。
それぞれの国はそれぞれの歴史教科書にいちゃもんをつけていますが、正直なところ、どの国の教科書も50歩100歩です。
歴史の評価には多面性があるため、このようにすり寄せが可能な事項には統一名称や統一見解を示し、統一できないものについては各国の視点・論点を詳しく掲載して欲しいものです。
それぞれの国の名分や論述を平行して学べる機会は、相互理解においてとても重要なのfですから。
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