韓半島史上4人目の女性トップにパク・クネ氏が!
2014/05/04
朴槿恵(パク・クネ:박근혜)女史がついに韓国発の女性大統領となりました。
当サイトは「韓国歴史ヒストリア」という看板を掲げていますので、現代政治の視点ではなく歴史から彼女の偉業を見ていきたいと思います。
大統領としては初の女性ですが、韓半島にあった歴代の国を合わせると、彼女が4人目のトップです。もちろんパク・クネ氏以外は全て王です。では、どんな人物が先人にいたのでしょうか?
まず、女王が君臨した国家は後にも先にも新羅(シルラ:신라)しかありません。二人は三国時代末期でもう一人は統一新羅末期です。
日本でも有名な女王が韓半島の歴史の中ではじめて女王として君臨しました。それは善徳女王(ソンドンニョワン:선덕여왕:在位632-647)です。区切って読むと「ソンドク・ヨワン」ですが、通常韓国人が発音すると「ソンドンニョワン」となります。詳しくはこちらを参照して下さい。 → 善徳女王はソンドクヨワン?ソンドンニョワン?
彼女の死後、続いて女王となったのは真徳女王(チンドンニョワン:진덕여왕:在位647-654)です。この時は金春秋(キム・チュンチュ:김춘추)が自らの機動力を活かすためにあえて王位につかず彼女を据えたともいわれていますが、彼女は最後の聖骨(ソンゴル:성골)でしたので、順当な即位だと言えます。
ちなみに、新羅では骨品制度(コルプムチェド:골품제도)があり、血統により身分の肯定を決定づけていました。王族の場合、王位につくものは父母共に王族の聖骨(ソンゴル)なければならなかったのですが、聖骨は彼女で途絶えてしまい、片方が王族の真骨(チンゴル:진골)が王位を継承することになります。それが金春秋で、三国統一の礎を築いた武烈王(ムヨルワン:무열왕:在位654-661)です。
3番目に女王になったのは統一新羅末期の真聖女王(チンソンヨワン:진성여왕:在位887-897)です。彼女は好色な女王として有名なのですが、この頃の新羅はすでに国家としての末期症状にありました。
そして、なんと1115年の時を経て、パク・クネ女史が韓半島の国の女性首長となりました。
1番目2番目の女王は別段何かしたというわけではなくお飾りとして機能し、幸運にも三国統一への足がかりの時代を担いました。3番目の女王は滅びつつある国に決定的な打撃を与えました。
さて、4番目の女王はどちらに転ぶのでしょうね?韓国中興の祖となるのか亡国の女王となるのか?時代の価値観は違えど韓国国民が敬愛してやまない朝鮮第4代世宗(セジョン:세종)は、女性がトップの座に上り詰めることを由としませんでした。
吉と出るか凶と出るか。おとなりの国だけに今後も注視が必要です!
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