イ・ミョンファンが所属することとなった医薬同参庁とは実在した官庁なのか? 馬医24話
イ・ビョンフン監督が演出するチョ・スンウ(조승우)、イ・ヨウォン(이요원)主演韓国時代劇・歴史ドラマ馬医(マイ/ばい:마의)第24話の解説&感想(あらすじ・ネタバレ含む)です。
馬医24話ではついにクァンヒョンの出生の秘密が解き明かされましたね。
今回は心臓に悪いジェットコースター的要素はほとんど無く、謎解きや人間模様がクローズアップされました。
しばらく中央から遠ざかっていたイ・ミョンファンが医薬同参庁の提調(チェジョ)として返り咲きましたね。
その医薬同参庁とは実在した官庁なのでしょうか?
医薬同参庁(ウィヤクドンチャムチョン:의약동참청)
実在する官庁です。ただし、朝鮮王朝実録にはその記載はなく、承政院日記(スンジョンウォンイルギ:승정원일기)に2回登場するだけです。その2回はいずれも第21代英祖(ヨンジョ:영조)のものです。
実はその存在は知られてはいたものの、どういった形態の官庁であったのかは謎とされていました。けれど、最近発表されたレポートによりその全貌がわかってきました。この官庁は内医院(ネイウォン:내의원)の下部官庁だったようです。
内医院(ネイウォン)は各種時代劇にも登場する御医が集まる朝鮮最高峰の医療機関です。イ・ミョンファンももともとはここの提調(チェジョ)でしたね。
内医院は本庁(ポンチョン:본청)と呼ばれており、その下部組織に鍼や簡単な外科手術を行う鍼医庁(チミチョン:침의청:鍼醫廳)と、臨時官庁の医薬同参庁(ウィヤクドンチャムチョン:의약동참청)があったのです。
医薬同参庁の役割は、薬術に長けている者の意見を身分を問わずに聞くという官庁で、庶民から両班に至るまでの幅広い層の意見を収集しました。
本庁の内医院(ネイウォン)には科挙に合格した医員たちが所属した上級官庁で、他の2つの官庁はその一段も二段も下の扱いでした。
ちなみにそのレポートによると、ドラマ内ではコ・ジュマンが設置した治腫庁(チジョンチョン:치종청)は典医監(典醫監 :チョンイガム:전의감)に所属の機関として宮廷外にあり、鍼医庁と類似した役割を担っていたとされています。
【参考】 顕宗(ヒョンジョン:현종) 韓国歴史ヒストリア
馬医第25話に続く
挿入曲 馬医OST たった一つ(オジク タン ハナ:오직 단 하나) ソヒャン(소향)