粛宗(スクチョン)登場! 帝王切開はもちろんフィクション 馬医30話
イ・ビョンフン監督が演出するチョ・スンウ(조승우)、イ・ヨウォン(이요원)主演韓国時代劇・歴史ドラマ馬医(マイ/ばい:마의)第30話の解説&感想(あらすじ・ネタバレ含む)です。
舞台は清の寧波に。
白光炫(ペク・クァンヒョン:백광현)はすっかり舍巖道人(サアムドイン:사암도인)の弟子となって、活躍してましたね。
一緒にいるカヨンもペク兄(ヒョン)と、形式上敬意を込めて呼ぶようになります。(日本語だと兄がニイになってましたね)
登場した世子(セジャ:세자)は粛宗(スクチョン:숙종)
今回登場したイ・ミョンファンの治療を受けていた世子(セジャ:세자)は、のちの第19代王粛宗(スクチョン:숙종)です。トンイに登場する王といえば分かる方も多いでしょう。
このころの朝鮮王朝は一種の少子化に悩まされており、男子の出生率が極端に低かったのです。顕宗(ヒョンジョン:현종)自身も男兄弟がおらず、粛宗にも男兄弟がいませんでした。ゆえに、万が一にも世子が亡くなってしまうと、傍系から王を擁立しなければなりませんでした。
病弱な王に一人しかいない世子。王統の維持と国家の安泰のいために、当時の御医(オイ:어의)の責任はことさらに重大だったことでしょう。
帝王切開はもちろんフィクション
言わずもがなですが、当時あのように帝王切開ができたはずもなく、ドラマを試聴する上では、時代考証をすっ飛ばさないと違和感を覚えることでしょう。
日本だとJINのように明らかにフィクションだという設定があってこそ現代風の高度医療を施すドラマを制作しますが、韓国の場合、史実仕立ての中にありえない設定が飛び込んできますので、そこは注意して視聴しなければなりません。
ネットで調べると、母子ともに生存できた帝王切開は1876年のイタリアが最初のようです。ドラマ内のクァンヒョンがは1670年前後に生きていますので、その設定に無理があることが分かるかと思います。
【参考】 顕宗(ヒョンジョン:현종) 韓国歴史ヒストリア
馬医第31話に続く
挿入曲 馬医OST たった一つ(オジク タン ハナ:오직 단 하나) ソヒャン(소향)
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