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テマンは両班?それとも良人? 馬医14話

      2017/12/08

イ・ビョンフン監督が演出するチョ・スンウ(조승우)、イ・ヨウォン(이요원)主演韓国時代劇・歴史ドラマ馬医(マイ/ばい:마의)第14話の解説&感想(あらすじ・ネタバレ含む)です。

馬医 キャスト・登場人物

お転婆な淑徽公主(スクフィコンジュ:숙휘공주)にいつも振り回されるマ軍官クァク尚宮。(日本語だとカク尚宮になってません?)

今回も白光炫(ペク・クァンヒョン:백광현)の合格を助けるアイテムとして、科挙に合格した家の嫁のソッコッ(속곳:下着)を盗んでくる羽目になったマ軍官。そして、それを隠そうとダイビングをして頭をぶつけるクァク尚宮。相変わらずのとばっちりを受けていて笑えましたね。

馬医(マウィ:마의)ポスター

さて、今日は新キャラのパク・デマンの身分についてスポットを当てみましょう。

パク・デマン彼の母は武橋湯飯(ムギョタンバン)の女将チュ・イノクは、もともとは両班家の女性です。けれど、離縁をして、良人(ヤンイン)男子と婚姻をしてテマンを産みました。

良人というのは法律上の括りで、両班(ヤンバン)・中人(チュンイン)・常人(サンイン)がこれに当たります。一方で賎人(チョンイン)が奴婢(ノビ)で最下層の人たちです。

当サイトのキャスト紹介は、韓国のサイトを原文をできるだけ崩さずに翻訳しているため『良人と婚姻』と書きましたが、本来は中人か常人 と書かれてあるべきでした。

 

朝鮮王朝の法律では母親が奴婢(ノビ:노비)ならば子供もそうなると、漠然と思っている方が多いと思いますが、結構、この法律は複雑なんです。

というのも、時代によってルールが変わるからです。

身分の垣根を超えた婚姻のことを良賤交婚(ヤンチョンギョホン:양천교혼)というのですが、その結果生まれた子供は、時代によって身分が変わっていました。

奴婢従母法(ノビジョンモボプ:노비종모법)の時には母親の出自に合わせていたし、奴婢従父母法(ノビジョンブボプ:노비종부법)の場合には父の身分に合わせていました。

特に顕宗(ヒョンジョン:현종)以降、西人(ソイン:서인)南人(ナミン:남인)が対立するたびにコロコロルールが変わっていました。

なぜこのようなことが起きたかというと、課税と兵役のためです。

奴婢は人であってもモノとして扱われますから課税対象でもなく兵役もありません。良人が減ってくると王朝の財政が悪化しますので、適宜、良人が増える政策が取られたのですが、イデオロギー的に許されないという意見と衝突するため、政権が変わるたびに法律が変わっていたのです。

 

長々と説明しましたが、テマンの場合にはこの法律は当てはまりません。彼の両親は良賎制では共に良人に属すからです。

それならば、テマンがヤンバンと成り得たのかというと、NOと言わざるを得ません。

両班というのは一種のライオンズクラブのようなもので、不文律ながらその格が認められ、ある程度コンスタントに科挙の合格者を輩出する家門から成り立っています。

テマンの父は両班ではないため、その不文律に合致せず、いくら母親が両班でも、テマンは両班として認められません。

また、母親の破天荒な人生は、当時の価値基準ではとんでもないことである、両班の子女が再婚した際に産んだ子供は、両班としては認められないという不文律があったため、テマンはどうあがいても両班になることはできなかったのです。

そのため、イノクは息子のテマンを、運が良ければ両班になれる中人の医官にさせようとしたわけです。

さて、テマンはそこまで出世ができるのでしょうか?なんとなくできそうにありませんね(笑)

 

【参考】 顕宗(ヒョンジョン:현종)  韓国歴史ヒストリア

 

第15話に続く

挿入曲 馬医OST  たった一つ(オジク タン ハナ:오직 단 하나) ソヒャン(소향)

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